洞辻より約40分、険しい山道を通り
夕方5時頃、山上 「護持院」 に到着
標高1700mの透き通るような空気感
下界との温度差は10℃以上
「凛」とする、とはこのことだろう
ここから、さらに山上本堂へ向かう
石段を登り、最後の修行門をくぐる
宿で一息の休憩
食事をいただき、少しの仮眠
午前2時 起床
午前3時から戸閉式が執り行われた
あまりに現実とかけ離れた空間に言葉が無くなる
全ての電気が消され
ろうそくの灯りだけの静寂な堂内
張りつめた空気のなか、式は進む
初めての参加の私は、その場の空気に圧倒された
1300年間、こうして歴史を守りつづけてくれた人たちへの
感謝の気持ちが湧いてきた
とても撮影できるような気分になれなかった
場所を屋外に移動し、先ほどとは打って変わって
盛大な雰囲気となる
式典に参加させていただいて、よかったと心から思う
下山してから今日で3日目になるが
あの空気感が体から全く抜けない
うまく表現できないが、損得勘定では無い
現実世界とかけ離れた場所
抱えていた悩みなど、ちっぽけな物だったと気付かされた
少し人間が大きくなったと感じた
経験した次の日からの力を与えてくれる
これが本当の「癒し」というのだろう