葛粉の使い分け

「吉野本葛」と「吉野葛」は材料の違いと説明しました。

では、どのように使い分ければいいのでしょうか?

下記は私の経験から判断した解釈です。

葛粉を選ぶ際の参考にしていただければ嬉しいですね。

ポイントは二つです。

一つ目は葛粉が他の澱粉よりもはるかに優れているもの。

葛粉の持つ「薬効成分」 と 「澱粉粒子の細かさ」 です。

葛の製造工程では寒水で何度も何度も晒し(さらし)続ける為

澱粉の粒子が非常に細かく、世界一上質と言われています。

その為、消化吸収に優れ体調不良時の栄養補給に昔から用いられています。

また、独特の薬効成分を持っています。

解熱発汗作用や鎮痙作用など、たくさんの効果があります。

上記のような効果をお求めの場合は、「吉野本葛」をおすすめします。

「吉野葛」も薬効を摂取できますが、他の澱粉(さつまいも)が

混ざっている分、効果は薄くなります。

二つ目は弾力 と滑らかさです。

葛餅や胡麻豆腐などの練り物を作る場合、コシの強さに違いがあります。

葛粉は他の澱粉と比べて、弾力が強いわけではありません。

コシの強さだけで判断すると、さつまいも や じゃがいもなどの「芋系」の澱粉のほうが

強い粘りとコシの強さを感じます。

葛粉が優れているのは、他を圧倒する滑らかさです。

練り物や汁物のとろみ付けなど、口当たり良く上質な仕上がりになります。

なので、しっかりした弾力・コシが欲しい方は「吉野葛」

とにかく上品に・滑らかに仕上げたい方は「吉野本葛」ですね。

これ以外にも価格もかなり違ってきますので、自分の求めている物は

何なのか?見極めたうえで判断してください。

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